【必見】VR、触覚関連で人間の錯覚現象を利用した面白い研究5選

どーも、ひまお(@himanarikei)です。

今回は、僕の研究分野であるVR・触覚関連で人間の錯覚を利用した面白い研究を紹介していきます。

「最近VRって流行っているけど、どんな研究しているんだろう?」

「研究ってなんか難しいイメージあるなぁ〜」

そう思っている方を対象に、この記事では初心者でも理解できるようにわかりやすい研究を5つピックアップしてきました!

VR、触覚関連の錯覚現象を利用した面白い研究5選

1.Psuedo-Hapticsー視覚が生み出す触感

動画を見ていただくと、わかると思いますが物体に衝突した時にマウスカーソルの動きが急に遅くなると、マウスを持っている右手に何か衝突したような触覚的な抵抗感を感じます。

人間の脳は、実際に手で触れなくても、その見た目から材質や表面状態を予測することができます。その脳の仕組みをうまく活用すると、映像からさまざまな「触感」をつくりだすことができます。(NTT研究所 渡邊

この現象はPsuedo-Hapticsと呼ばれ、触覚業界ではこの技術を応用して様々な触感、力覚を生み出す研究が行われています。

この現象の利点としては、大掛かりな力覚提示装置を必要としないので幅広い分野で応用できるという点であります。

現に、安室奈美恵のPVでも既にこの現象が使われており、一般層への普及も着実に行われているようです。

実際に試してみたいという方がいたら、こちらのサイトから体験できるようです。

2.ラバーハンドイリュージョン

ラバーハンドイリュージョンとは、視覚と触覚の同期刺激によって起きる身体所有感の転移現象です。

手順としては、自身の手(リアルハンド)と偽物の手(ラバーハンド)を机の上に並べて置き、リアルハンドが見えないように仕切りを立てます。

被験者がラバーハンドを観察しているときに、リアルハンドとラバーハンドを同時に撫でたり触ったりすると、触られているという感覚をラバーハンドのある位置に感じたり、(触覚の位置の錯覚)ラバーハンドが自分の手であると感じるようになります(身体保持感の錯覚)。

上の動画では、自分の手だと思っているラバーハンドに急にフォークを突き刺されて、ものすごく驚いている様子がわかると思います。

この現象も、VRの研究では広く応用されています。

例えば上の動画では、HMDを被った時に現れるVR空間での自分自身の身体(アバター)にどれだけ没入出来ているかなどを様々な条件のもとで検証しています。

これらの研究が進めば、よりリアルなVR体験が可能になるかもしれませんね。

3.ハンガー反射

ハンガー反射とは、動画のように針金ハンガーを頭に被ると頭が無意識に回転してしまう現象です。

原理としては、ハンガーを被ることによって側頭部が圧迫され、それによって外力を知覚して頭部の回旋が誘発されるそうです。

これらの錯覚現象は、首が曲がってしまう病気(痙性斜頸)の患者さんなどのリハビリテーションなどに応用もされているようです。

また、頭だけでなく腰や足にもハンガー反射は応用できるようで、この現象を利用して人間をナビゲーションするような研究も行われています。

4.偏加速度振動による擬似力覚提示

この研究は擬似力覚と呼ばれるもので、人間の錯覚現象を利用して身体運動を生起させます。

振動としては、偏加速度振動というもので、引っ張る方向に早く、戻る方向にゆっくり戻る振動を提示することで引っ張る方向のみに振動を知覚してしまうという原理です。

これは、人間は速い動きには敏感である一方、遅い動きは知覚しにくいという特性を利用しています。

この装置は物理的には2方向(たとえば前と後ろ)に力が発生しますが、この装置を持つと上述の非線形性により, 1方向の力として知覚してしまいます。

この技術によって、非常に小型なデバイスで人間の身体運動を誘発することが可能になります。

5.Redirected Walking(無限歩行)

Redirected walkingとは、実世界では、部屋の中をぐるぐる回っているのに対してVRの映像上は真っ直ぐ進んでいるというものです。

原理としては、ユーザーに気づかれない程度に映像上の視界を少しずつ回転させてあげることによって、あたかも真っ直ぐ進んでいるように見せています。

この技術を応用することで、広い部屋があれば、VR空間上を無限歩行できるということになります。

最近ではこの技術に触覚を付与した、東大の「Unlimited Collider」という研究が有名で、従来のRedirected Walkingよりはるかに狭い空間で無限歩行が可能になっています。

動画のように、体験者は壁に手を触れながら歩くことで、迷宮やダンジョンを探索するような体験が可能になっています。

まとめ 

今回は、VR、触覚の研究で人間の錯覚を利用した面白い研究を紹介しました。

最近ではVRも一般層に普及してきて、次のステップとしてはよりリアルな触覚や力覚の再現が鍵となってきます。

特に、触覚の分野はまだまだ研究としては新しい分野なので、日々新しい技術が生み出されてきています。

この記事を読んで、少しでもVR、触覚の研究に興味を持ってくれる人がいたら嬉しいです。

また、次回の記事以降で最新の面白い研究などを紹介していこうと思います。

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